Z世代の推し活実態調査:73%が「日々の活力」、32%が収入の3割以上を支出、22%が「依存状態」を自覚【Z-SOZOKEN調査】

Z世代の推し活実態調査:日々の活力と依存の境界線

Z世代(18歳〜24歳)にとっての「推し活」は、単なる趣味の域を超え、日常生活の重要な要素となっています。Z世代当事者が実態や価値観を分析するシンクタンク「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)」は、全国のZ世代392名を対象に「Z世代の推し活依存についての実態調査」を実施し、その結果を発表しました。

Z世代の推し活依存についての実態調査

推し活は「生きる燃料」:73%が日々の活力と回答

本調査によると、推し活によって得られる最大の精神的報酬として、73%のZ世代が「日々の生活を頑張るための、活力やモチベーション」を選択しています。また、72%が推しの存在が自身の幸福度に貢献していると回答しており、推し活がZ世代の「感情のインフラ」となっている実態が浮き彫りになりました。

推し活の精神的報酬

収入の3割以上を推し活へ:3人に1人が経済的負担を抱える可能性

推し活費用が収入に占める割合については、21%が「30%以上50%未満」、9%が「50%以上70%未満」、2%が「70%以上」と回答しました。合計で32%が、お小遣いやアルバイト代などの収入の3割以上を推し活に費やしており、可処分所得が限られるZ世代にとって、これが大きな経済的負担となる可能性を示唆しています。

収入に占める推し活費用

22%が「依存状態」を自覚、26%は判断できず

自身の推し活が「依存」の状態にあると感じた経験があるかという問いに対し、22%が「ある」と回答しました。一方で、26%が「分からない」と回答しており、自覚なき依存の可能性が指摘されています。推しについて1日に数回以上考えるZ世代は合計49%に上り、支出、睡眠、学業、人間関係への支障が生じていても、自身では依存状態を判断できないケースへの注意が求められます。

推しの活動終了は「生きていけない」:20%が深刻な影響を予想

推しが突然活動を終了した場合、14%が「正直、生きていないと感じる」、6%が「日常生活に深刻な支障が出ると思う」と回答しました。合計20%が、推しの活動終了によって生活や精神面に大きな影響が生じると考えており、推しの引退や解散が単なるコンテンツ提供の終了ではないことが示されました。

推しの活動終了による影響

人生設計を動かす推し活:29%が進学・就職・引っ越しを調整する可能性

人生の重要な決定(進学、就職、引っ越しなど)を推し活の都合に合わせて行った経験があるZ世代は16%でした。さらに13%が「今後行う可能性はある」と回答しており、合計29%が推し活に合わせて人生の重要な決定を行った経験、または今後行う可能性があることが明らかになりました。これは、推し活が余暇の過ごし方や消費行動の範囲を超え、ライフスタイル全般に影響を与えていることを示しています。

人生の決定と推し活

恋愛・結婚優先が59%:「推し活が恋愛の代わり」とは限らない

現在の自分にとって「恋愛・結婚」と「推し活」のどちらを優先するかという問いに対し、59%が恋愛・結婚、19%が推し活を優先すると回答しました。22%は「同じくらい」と回答しています。この結果は、推し活へ高い熱量を注いでいても、現実の恋愛や友人関係を切り離しているわけではないことを示しており、「推し活は現実の人間関係からの逃避」という固定観念を覆す可能性があります。

恋愛・結婚と推し活の優先順位

AIによる推しの再現:53%が反対

推しが将来引退した場合、AI技術でその姿を再現し、バーチャルな存在として活動を続けることを望むかという問いに対し、53%が「望まない」または「絶対にやめてほしい」と回答しました。一方、「強く望む」「少し望む」は合計20%でした。この結果は、技術的な再現性とファンがそれを本人として受け入れることの間には隔たりがあることを示しており、AI時代における人格や存在のあり方という新たな論点を提示しています。

AIによる推しの再現への意見

調査の意義とZ-SOZOKENからの提言

Z-SOZOKEN所長の竹下洋平氏は、「推し活が単なる趣味や消費ではなく、Z世代が明日を生きるための『感情のインフラ』になっている」とコメントしています。一方で、一部のZ世代が収入の3割以上を推し活に使い、依存状態を自覚している現状にも触れ、「推し活を一律に危険なものとして遠ざけることも、無条件に肯定することも、本質的ではない」と指摘しました。

企業や運営側に対しては、「ファンの熱量を短期的に刈り取ることではなく、『いかに無理なく長く応援してもらうか』という視点が必要」と提言しています。ファンの人生を削るのではなく、ファンの人生を前向きにする関係性の構築が、これからの推し活ビジネスにおいて重要であるとの見解を示しました。

Z-SOZOKEN所長 竹下洋平氏

調査概要

  • 調査名: Z世代の推し活依存についての実態調査

  • 調査対象: 全国のZ世代(18歳〜24歳)

  • 調査期間: 2025年9月

  • 分析・レポート作成期間: 2025年10月〜2026年8月

  • 調査方法: インターネットを利用したアンケート調査

  • 有効回答数: n=392

  • 調査分析: Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)

  • 運営: Fiom合同会社

本調査レポートの完全版(全43ページ)は、以下のリンクより無料でダウンロード可能です。

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