「推し」の有無と推し活の相手
「推し」がある(いる)と回答した割合は47.5%で、過去4年間ほぼ横ばいです。年代別に見ると、50代と60代では約半数に推しがいる一方、70代では全体より約5ポイント少ない結果となりました。
以前は推しがいたが現在はいないと回答した人の割合は、2024年以降増加傾向にあります。
推し活を誰かと一緒に楽しむ人のうち、最も多いのは「配偶者・パートナー」で33.6%でした。これは昨年1位だった「推し活を始める前からの知人」(27.1%)を上回る結果です。



推し活への支出動向
推しがいる人のうち、推しにお金をかけている人の割合は81.8%に達し、昨年から12ポイント増加しました。しかし、一人当たりの年間平均費用は110,348円と昨年よりやや減少しています。5年間で見ると、昨年に次いで2番目に高い金額です。
項目別では、「応援グッズ」や「本・雑誌・関連書籍など」といった物販関連の費用が増加傾向にあります。
一方で、「遠征費」「チケット代」「映像・音楽の購入費」は減少しました。



推しパターンと対象
推しパターンでは、「異才惚れ推し」(才能やスキルに心を揺さぶられる)が26.5%、「一目惚れ推し」(初めて見た・聴いた・体験した時に心を揺さぶられる)が18.2%で多数を占め、これら2つのパターンは5年間上位をキープしています。
今回は「外見推し」(見た目のカッコ良さで推す)が昨年の3.3%から7.5%へと4.2ポイント増加しました。
推しの対象は、50代では「日本の男性アイドル」、70代では「スポーツ選手」が最も多く、全体では「バンド・アーティスト(国内)」が主流です。



推し活による変化と悩み
推し活を始めたことによる変化として、ダイエット、SNSの開始、スマホスキルの向上、K-POPダンスや語学学習、一人旅への挑戦などが挙げられました。美容室へ行く回数の増加やマニキュア・まつ毛エクステンションを始める人もいました。
一方で、推し活の悩みとしては、「チケット代の高騰」や「チケット確保の難しさ」、「遠征費用や体力、日程調整の困難さ」などが挙げられました。
専門家の見解
ハルメク 生きかた上手研究所の梅津順江所長は、「推しは人生を動かす50代からの新しい原動力」と指摘しています。50代以上の推し活は、物価高やチケット争奪戦の影響を受け、「会いに行く体験消費」から「身近に応援する物販消費」へと一部シフトしている傾向が見られます。
しかし、推し活は単なる消費にとどまらず、美容や健康への意欲、デジタル活用、さらには新たな趣味や自己成長へとつながる行動変化を促していると分析されています。企業は、推し活そのものを売るのではなく、その背景にある前向きな気持ちや自己成長への欲求を理解し、応援する視点が求められるでしょう。

関連情報
本調査を実施したハルメク 生きかた上手研究所は、50代以上の女性向け雑誌「ハルメク」などのマーケティングやリサーチを通じて、この世代のインサイトを探求しています。
シニアマーケティングに関するデータは、「ハルメク シニアマーケティングLAB」にて公開されています。
