社会人の推し活スキルは仕事に活きるか?約7割が経験、モチベーション向上にも寄与する実態が明らかに

推し活スキルが仕事で役立つ実態

社会人推し活層の約7割が、推し活で得たスキルが仕事で役立った経験があると回答しています。「よくある」(24.1%)と「たまにある」(48.1%)を合わせると72.2%に上り、多くの人が推し活由来のスキルを仕事に活用していることが示されました。

社会人生活・仕事において、推し活で得たスキルが役立った経験はありますか?

具体的な獲得スキルとしては、「情報収集能力(リサーチ力)」(66.7%)や「編集・クリエイティブスキル」(59.3%)が上位に挙げられ、推し活を通じた実践的な能力開発が仕事の現場でも発揮されていることが伺えます。

推し活の充実度が仕事のモチベーションに直結

推し活の充実度が仕事へのモチベーションに与える影響について、87.1%が「非常に良い影響を与えている」「やや良い影響を与えている」と回答しました。これは、推し活が社会人の働く意欲にポジティブな影響を与えていることを示しています。

推し活の充実度が仕事のモチベーションに与える影響

社会人とZ世代に共通する傾向として、「日々の活力や目標・目的になる」といった精神面での貢献に加え、推しの努力する姿を「ロールモデル」として捉え、自身の成長に繋げようとする姿勢が見受けられました。

推し活を優先できる働き方を求める層の存在

推し活をきっかけとしたキャリア行動としては、「推し活の時間を確保しやすい職場へ就職・転職した(または活動中)」が37.0%で最多となりました。また、仕事と推し活の両立の工夫として「有給休暇の計画的な取得」が59.3%と最も多く挙げられており、推し活層が計画性と職場内コミュニケーションを駆使して両立を図っている実態が明らかになりました。

オタク社会人3名による座談会

Oshicocoは、この調査結果を受け、「推し活とキャリア」をテーマに、推し活歴の長い社会人3名を招いた座談会を実施しました。推し活で培ったスキルが仕事にどう活かされているか、そして推し活が日々のモチベーションやキャリア観にどのような影響を与えているか、具体的なエピソードが深掘りされました。

座談会参加者プロフィール

名前 職業 推し活ジャンル 推し活歴
Aさん マーケティング職(2社目・社会人歴8年目) K-POP・国内男性 約22年
Sさん 営業職(2社目・社会人歴6年目) ジャニーズ、K-POP、女性アイドル 約20年
Kさん マーケティング職(2社目・社会人歴3年目) K-POP 約15年

推し活で培った「コミュニケーション能力」と「行動力」が仕事に直結

座談会では、推し活を通じて身についたスキルとその仕事での活用エピソードが語られました。SさんとAさんは、初対面の人との交流機会が多い推し活を通じて「コミュニケーション能力」が向上したと述べています。特に、特典会などの限られた時間で相手に的確に想いを伝える経験が、ビジネスシーンでのプレゼンや商談に役立っているとのことです。Kさんも同様に、1分間のサイン会で台本を作成し練習した経験が、プレゼンへの抵抗感をなくしたと語っています。

さらにSさんは、全国各地への遠征経験を通じて「行動力」も身についたと指摘。新幹線や遠方への移動手配が当たり前のようにできることが、仕事における段取り力に繋がっていると実感しているようです。Aさんは、SNSでのやり取りを通じて「検索から失礼します」「当方」といった言葉遣いを自然と習得し、ビジネスメールの基礎が身についたという側面も挙げています。Kさんも、急な海外遠征で即座にリサーチし実行に移す力が、仕事での課題解決やプロジェクト推進に役立っていると語りました。

推し活は「モチベーション」であり、「鏡」でもある

推し活が仕事のモチベーションに与える影響について、参加者からは共通して「推し活の資金を稼ぐために働く」という側面だけでなく、より深い精神的な影響が語られました。Aさんは、推しを人として尊敬することで「自分も推しに恥じない人間でありたい」という意識が芽生え、自己ブランディングに繋がっていると述べています。

Sさんは、推しの計り知れない努力やプロ意識に触れることで、「自分もまだまだ頑張れるはずだ」と刺激を受け、推しが仕事への向き合い方を見直す「鏡」のような存在だと感じているとのことです。Kさんも、推しの情熱や努力に感化され、自身の目指すレベルが上がり、より高い目標を持って仕事に取り組めるようになったと語っています。

仕事と推し活の両立の工夫

仕事と推し活を両立させるための工夫として、Sさんはリモートワークを活用し、遠征先で仕事をしてからライブに向かうことがあると説明しました。ライブという明確な楽しみがある日は、仕事の生産性が高まることを実感しているようです。

Aさんは、フレックスタイム制やリモートワークの導入、有給の取りやすさなどを会社選びの重要な基準としていると述べました。推し活に理解のある社員が多い職場環境も、働きやすさに直結していると感じているとのことです。Kさんもリモートワークとフレックス制度を駆使し、日頃から現場の予定に合わせて仕事量を調整するなど、スケジュール管理のスキルを活かして両立していると語りました。

社会人として推し活を続ける価値

今後の推し活とキャリアの展望について、Sさんは将来的にスポーツ興行などのエンターテインメントに関わる仕事を通じて、オタクとしての知見やファンのニーズに寄り添った仕事がしたいと考えているとのことです。

Aさんは、単なる消費だけでなく、「この消費が社会にどう影響するか」「どんなストーリーがあるか」を考えてお金を使う推し活層の意識に触れ、社会貢献の意識を持ちながらキャリアを築いていきたいと語りました。Kさんは、K-POPアイドルを好きになったことで習得した韓国語スキルを活かし、エンタメを通じて日本と韓国を明るくできるような仕事ができたらと語り、推し活を通じて得たスキルや価値観を社会に還元することが自身のゴールだと述べました。

まとめ

今回の調査と座談会を通じて、社会人の推し活層が持つ「熱量」が、単なる趣味の枠を超えて、ビジネススキルや仕事への高いモチベーションへと昇華されている実態が明らかになりました。推し活で培われるコミュニケーション能力や行動力、そして推しをロールモデルとして自己研鑽に励む姿勢は、現代のビジネスパーソンにとって大きな強みとなると考えられます。企業にとっても、従業員の推し活を理解し、柔軟な働き方をサポートすることは、従業員エンゲージメントや生産性の向上に繋がる重要な要素であると言えるでしょう。

ナッジ主催コンソーシアムにて解説

今回の共同調査の結果を踏まえ、ナッジ株式会社が事務局を務める6月29日(月)開催の「Entertainment×Fintechコンソーシアム」にて、Oshicoco代表の多田氏が両社のリリースを元にした解説セミナーを行います。関係者はコンソーシアムにて、「推し活×スキル獲得」に関する最新情報を得ることができます。

コンソーシアム詳細ページ: https://nudge.cards/consortium/top

※このコンソーシアムは完全会員制です。

株式会社Oshicocoについて

株式会社Oshicocoは、推し活領域に特化したリサーチ&コンサルティング事業を展開しています。推し活市場における生活者インサイトの調査・分析に基づき、企業の商品開発、マーケティング施策、プロモーション企画、事業開発支援を提供しています。独自の推し活コミュニティやSNS運用を活用し、推し活ユーザーのリアルな声を起点とした戦略設計から実行支援までを一貫して支援しています。

公式HP: https://corp.oshicoco.co.jp/top

ナッジ株式会社について

ナッジ株式会社は、「一人ひとりのアクションで、未来の金融体験を創造する」をミッションに掲げ、2020年に創業されました。クラウドネイティブなクレジットカードサービス基盤「Nudge Platform」を強みとし、国内で数少ない「認定包括信用購入あっせん業者」として次世代クレジットカード「Nudge(ナッジ)」を運営しています。個人の価値観を尊重する組織文化を大切にしながら、未来の金融体験の創造に取り組んでいます。

  • 設立日:2020年2月12日

  • 代表者:代表取締役 沖田 貴史

  • 所在地:東京都千代田区大手町一丁目6番1号 大手町ビル4階 FINOLAB

  • 資本金:約46億円(資金準備金等含む)

×