「推し活」はもはや一部のファンだけの趣味ではありません。2026年の調査では、15〜69歳の約4人に1人が推し活をしていると答え、市場規模は約4.1兆円と推計されるまでに拡大しました。では、2027年の推し活はどこへ向かうのでしょうか。
本記事では、2026年に発表された最新の調査データと、上半期・下半期に話題になった推し活トレンドをもとに、2027年に伸びると予測される推し活トレンド11選を解説します。推し活を楽しむ個人の方はもちろん、推し活市場への参入やコラボ企画を検討している企業のマーケティング担当者の方にも役立つ内容です。
この記事の結論(3行まとめ)
● 2027年の推し活は「現場で熱狂する」から「推しと一緒に暮らす」日常化フェーズへ本格移行すると予測されます。
● ぬい活・旅行・体験・デコ・AIなど推し活の“入口”が多様化し、男性・シニア・訪日外国人へと担い手が広がります。
● 企業は「ライト層の取り込み」「解釈の余白を残す体験設計」「権利に配慮したAI活用」が勝ち筋になります。
推し活とは、アイドルやアーティスト、アニメ・ゲームのキャラクター、VTuber、スポーツ選手など、自分が応援したい「推し」に時間やお金を使って応援する活動の総称です。ライブやイベントへの参加、グッズの購入、配信の視聴、SNSでの発信、聖地巡礼など、その形はさまざまです。
かつては「オタク活動」と呼ばれ、一部の熱心なファンの行動と見られがちでした。しかし近年はSNSや動画配信の普及により、推し活は生活を彩るライフスタイルの一部として幅広い層に浸透しています。財務省の広報誌『ファイナンス』でも、推し活の対象がYouTuberやVTuber、キャラクターなどへと多様化し、一極集中型から分散型のファン活動へ進化していると分析されています。
2027年のトレンドを読むうえで大切なのは、「推し活をする人が増えた」という量の変化だけでなく、「推しとの関わり方が変わってきた」という質の変化に目を向けることです。まずは最新データで現在地を確認しましょう。
推し活人口は約1940万人、「4人に1人」の時代へ
株式会社Oshicocoと株式会社CDGが2026年1月に実施した「第3回 推し活実態アンケート調査(※1)」(15〜69歳・23,125人)によると、「推し活をしている」と答えた人は全体の24.0%で、前年から7.3ポイント上昇しました。人口に換算すると約1940万人にのぼり、前年の約1384万人から約556万人も増えた計算です。同調査では、2026年中に推し活人口が2000万人を超えるのはほぼ確実との見方も示されています。
注目すべきは男性の伸びです。これまで女性に比べて推し活率が低かった男性のうち、10〜40代で10ポイント近く上昇しており、推し活の担い手が性別を問わず広がっていることがわかります。
※1 出典:株式会社Oshicoco 推し活人口2000万人へ!市場規模は4.1兆円に! 第3回 推し活実態アンケート調査結果を公式noteで公開。
市場規模は約4.1兆円、清涼飲料市場に迫る規模に
同調査をもとに、推し活市場の規模は約4.1兆円と推定されています。ECメディアの報道では、この規模は国内の清涼飲料市場(約4.7兆円)に迫るものであり、推し活が特定の趣味の領域を超えて、日常的な消費市場として拡大していると紹介されました。
また、矢野経済研究所の「オタク」市場調査(2026年1月発表 ※2)では、主要17分野のうち2024年度は15分野が成長しました。最大のアニメ市場は前年度比17.4%増の4,050億円、VTuber市場は事務所売上高ベースで1,050億円と推計されています。2025年度は「インディーゲーム」が主要分野で最も高い成長率になると予測されており、推しの対象となるコンテンツの裾野も広がり続けています。
※2 出典:矢野経済研究所 「オタク」市場に関する調査を実施(2025年)
年間出費は平均約21万円、ただし中央値は約4万円
一方で、1人あたりの出費には変化が見られます。前述の推し活実態調査では、推し活の年間出費額の平均は約21万円で、前年の約25.5万円から減少しました。中央値は約4万円にとどまり、少額で楽しむライト層が大量に流入したことがうかがえます。
つまり、市場全体が大きくなる一方で、「高額を投じるコア層」と「無理なく楽しむライト層」が共存する二極構造になりつつあるのです。この構造は、2027年のトレンドを読み解く重要な手がかりになります。
働く世代の3人に1人が推し活、企業の制度化も進む
マイナビが2026年8月に発表した「推し活と仕事に関する調査2026年(※3」(20〜59歳の正社員約2万人)では、正社員の32.3%が推し活をしており、20代女性では61.2%に達しました。推し活実施者の62.8%が「推し活のために仕事を頑張っている」と回答し、1カ月あたりの平均出費は14,125円でした。
さらに、推し活がしやすい企業に魅力を感じる人は56.4%にのぼり、企業側でも11.0%が推し活休暇や補助金などの支援制度を導入していると回答しています。推し活は、働き方や採用にまで影響を与える社会的なテーマになっているのです。
※3 出典:マイナビ 【正社員2万人に聞いた】推し活と仕事に関する調査2026年
| 指標 | 数値 | 出典 |
| 推し活人口(15〜69歳) | 約1940万人(24.0%) | 推し活総研 第3回推し活実態調査(2026年1月) |
| 推し活市場規模 | 約4.1兆円 | 同上 |
| 年間出費(平均/中央値) | 約21万円/約4万円 | 同上 |
| 正社員の推し活実施率 | 32.3%(20代女性61.2%) | マイナビ(2026年8月) |
| 推し活支援制度を導入する企業 | 11.0% | マイナビ(2026年8月) |
| アニメ市場(2024年度) | 4,050億円(前年度比17.4%増) | 矢野経済研究所(2026年1月) |
ここからは、2025〜2026年に推し活メディアや調査会社が発表したトレンド予想、および上記の市場データをもとに、2027年に伸びると考えられる推し活トレンドを11個紹介します。なお、いずれも現時点のデータに基づく予測であり、今後の動向によって変化する可能性がある点はご了承ください。
トレンド1:推しと暮らす ― 推し活の「日常化」が本格化
2027年最大のキーワードになりそうなのが「推しと暮らす」です。Oshicocoの「2026年下半期推し活トレンド予想」では、ライブやイベントの瞬間だけでなく、推しを日常生活に自然に溶け込ませるスタイルが広がると指摘されました。
具体的には、推しの楽曲を朝の支度や作業中のBGMにする、部屋のインテリアに推しカラーをさりげなく取り入れる、日常Vlogに推しグッズやぬいぐるみが映り込む、といった楽しみ方です。背景には、1日の様子を短い動画で記録するアプリやVlog文化の定着があります。
2027年は、この流れがさらに進み、「推し活のための特別な時間」ではなく「推しがいる日常そのもの」を楽しむことが主流になると予測されます。インテリア、日用品、食品、家電など、これまで推し活と縁の薄かった生活カテゴリーとのコラボが増えていくでしょう。
トレンド2:ぬい活 ― 推しのぬいぐるみと「一緒に出かける」が定番に
「推しと暮らす」流れを象徴するのがぬい活です。ぬい活とは、推しのぬいぐるみ(通称「ぬい」)を持ち歩き、カフェや旅行先で一緒に写真を撮ったり、着せ替えを楽しんだりする活動のこと。Oshicocoの「2026年上半期推し活トレンド予想」でも主要キーワードのひとつに選ばれ、近年ますます注目を集めています。
ブームを後押ししたのが、2025年に社会現象級の人気となったLabubuやミャクミャクの存在です。ぬいぐるみを「持ち歩く・撮る・身につける」という楽しみ方が、年代や性別を超えて広く浸透しました。さらに、ぬいに似合う服を購入して着せ替える人も増え、自分でプロデュースした「推しのぬい」を写真に収めることそのものが楽しみ方として定着しつつあります。
2027年は、ぬい活がほかのトレンドと結びつきながら進化すると予測されます。日常Vlogにぬいが映り込む「推しと暮らす」スタイル、ホテルのぬい撮り向け空間を楽しむ「推し活旅行」、ぬい服やぬいポーチをデコる「推しモチーフデコ」など、ぬいは推し活のあらゆる場面をつなぐハブになりつつあります。企業にとっても、ぬい撮りスポットの設置や、ぬい同伴歓迎のカフェ・宿泊プラン、ぬいサイズの限定グッズなど、取り組みやすい接点といえるでしょう。
ぬい活を楽しむコツ
● お出かけ用には汚れにくい素材のぬいや、透明ポーチ(ぬいポーチ)を用意すると安心です。
● ぬい撮りは自然光の入る窓際がおすすめ。背景に推しカラーの小物を置くと統一感が出ます。
● 飲食店や観光地で撮影するときは、ほかのお客さんの映り込みや店舗の撮影ルールに配慮しましょう。
トレンド3:推し活旅行 ― 移動もホテルも「聖地」になる
ライブ遠征や聖地巡礼は以前から推し活の定番ですが、2027年は交通機関や宿泊施設そのものが推し活の目的地になるケースが増えると考えられます。新幹線とアーティストやIPのコラボ企画、移動中に限定コンテンツを楽しめる施策などが広がり、「コラボ車両に乗ること」自体が旅の目的になる例も出てきました。
ホテルでも、推し活仕様の客室や、ぬい撮り・アクスタ撮影に向いた空間、仲間と鑑賞会を楽しむプランなどが登場しています。友人同士でグッズを持ち寄る「推し活合宿」のような楽しみ方も定着していきそうです。推し活旅行は「遠征のついで」ではなく、推しを中心に組み立てる新しいレジャーとして成長が期待されます。
トレンド4:概念推し ― 香り・色・アートで推しを「解釈」する
推し本人やキャラクターを直接楽しむだけでなく、推しの雰囲気や世界観を自分なりに表現する「概念推し」も広がっています。推し色の服やネイル、カフェメニューを選ぶといった楽しみ方はすでに定番ですが、今後はフレグランス作り、インク作り、絵画、たらしこみアートなど、より感覚的な体験型コンテンツへと発展すると見られています。
概念推しの魅力は、公式グッズでは表現しきれない“自分だけの解釈”を形にできる点です。「推しを香りにするとしたら?」「推しを色で表すなら?」と考えるプロセスそのものが楽しみになります。2027年は、体験型ワークショップやカスタマイズ商品の需要がさらに高まるでしょう。
トレンド5:推しモチーフデコ ― 平成リバイバルで「デコる」文化が再燃
2026年上半期の推し活トレンド予想では「平成リバイバル」が上位に挙がり、Z世代やα世代の間でも平成レトロブームが加速しています。その流れで再燃しているのが「デコ」文化です。トレカケースやアクスタケース、ぬい服のデコに加え、傘やポーチ、コスメなど身近な持ち物を推し仕様にデコる動きが広がっています。
持ち物の目印になる「めじるしチャーム」や、リップやミラーをシールやパーツで飾る「デココスメ」、表示内容を切り替えられるデジタル缶バッジなど、実用性と推し活を両立するアイテムが2027年も人気を集めそうです。
トレンド6:推し活×AI ― 裏方としての定着とリテラシーの重要性
生成AIは推し活の世界にも急速に浸透しています。2025年のOshicocoの調査では47%が推し活で生成AIを使ったことがあると回答し、ブックリスタの調査では推し活ユーザーのAI利用目的として雑談・相談が最多となりました。
具体的には、うちわやボードのデザイン作成、ぬいやアクスタ写真の加工、遠征スケジュールの整理などが代表的な使い方です。デザインが苦手な人でも完成度の高いアイテムを作れるようになり、AIは推し活を支える“裏方”として定着していくと予測されます。
一方で、推し本人の写真や公式画像の扱い、著作権・肖像権への配慮が欠かせません。2027年は「便利さ」と「リテラシー」の両立が、推し活×AIの大きなテーマになるでしょう。
AI活用で気をつけたいポイント
● 公式画像やアーティスト写真を無断でAI加工し、SNSに投稿するのは避けましょう。
● 公式やタレント事務所が定めるファン活動のガイドライン(二次創作ルール)を必ず確認しましょう。
● AIが生成した情報には誤りが含まれることがあるため、チケットや公演情報は公式発表で確認しましょう。
トレンド7:男性推し活・スポーツ推し活の拡大
先述のとおり、2026年の調査では男性10〜40代の推し活率が大きく伸びました。マイナビの調査でも、20代男性の推し活実施率は48.1%、月の平均出費は20,485円と全性年代で最も高い結果でした。
男性の推し活をけん引しているのが、アイドルやVTuberに加えてスポーツです。30代以上の男性では推しの対象として「スポーツ」が最多となっており、2026年上半期のトレンド予想にも「スポーツ推し活」が挙がりました。2027年は、プロスポーツチームや選手個人を推す活動が、グッズ・観戦・検定・ファンクラブなど多方面で広がると予測されます。
トレンド8:シニア推し活 ― 多世代で楽しむ文化へ
2026年上半期のトレンド予想で注目されたキーワードのひとつが「シニア推し活」です。過去に人気だったグループの再始動や周年企画が相次ぎ、かつてのファンが再び推し活に戻ってくる「リバイバル推し」が目立ちました。
シニア層は時間的・経済的な余裕があり、親子や孫と一緒に推し活を楽しむケースも増えています。2027年は、親子二世代・三世代で楽しめるイベントやコンテンツ、シニアにも使いやすいチケット購入や配信視聴の仕組みづくりが重要になりそうです。
トレンド9:箱推し・界隈推し ― 「関係性」を推す時代
2026年下半期のトレンド予想では、2.5次元アイドルや歌い手グループへの支持が集まり、個人ではなくグループや事務所単位で推す「箱推し」の声が多く見られました。配信やライブで見えるメンバー同士の関係性に魅力を感じ、グループ丸ごと応援するスタイルです。
VTuber市場が1,000億円規模に成長したことも、この流れを後押ししています。2027年は、メンバー同士のコラボ配信やユニット企画、箱全体のイベントなど、「関係性」を楽しめるコンテンツがさらに求められるでしょう。
トレンド10:インバウンド推し活 ― 訪日外国人の聖地巡礼が拡大
推し活は日本国内だけのものではありません。観光庁の調査をもとにした報道によると、訪日外国人の8.1%(年間約299万人)が滞在中に映画やアニメゆかりの地を訪れており、2019年の4.6%から大きく伸びています。2025年の訪日外国人消費額は約9.5兆円と過去最高を記録しました。
アニメファンの訪日客はグッズ購入や宿泊、飲食への支出意欲が高く、地方の聖地にも足を運ぶ傾向があります。2027年は、多言語対応の聖地マップや限定グッズ、地域とIPのコラボなど、海外の推し活層を意識した取り組みが地方創生の観点からも加速すると予測されます。
トレンド11:推し活と働き方 ― 推し活休暇・福利厚生の広がり
マイナビの調査では、推し活支援制度を導入している企業は11.0%で、従業員301名以上の企業では16.6%に達しました。推し活がしやすい職場として「休暇が取りやすい」「フレックスタイム制度がある」「周囲から批判されない」といった声が寄せられています。
人材獲得競争が激しさを増すなか、2027年は推し活休暇や推し活手当を採用ブランディングに活用する企業が増えると考えられます。推し活が仕事のモチベーションにつながるというデータもあり、ウェルビーイング経営の一環として注目されそうです。
| No. | トレンド | キーワード | 注目度 |
| 1 | 推しと暮らす | 日常化・Vlog・インテリア | ★★★ |
| 2 | ぬい活 | ぬい撮り・ぬい服・持ち歩き | ★★★ |
| 3 | 推し活旅行 | コラボ車両・推し活ホテル | ★★★ |
| 4 | 概念推し | 香り・色・体験型ワークショップ | ★★☆ |
| 5 | 推しモチーフデコ | 平成リバイバル・デココスメ | ★★☆ |
| 6 | 推し活×AI | デザイン・写真加工・リテラシー | ★★★ |
| 7 | 男性・スポーツ推し活 | 20代男性・プロスポーツ | ★★☆ |
| 8 | シニア推し活 | リバイバル・多世代 | ★★☆ |
| 9 | 箱推し・界隈推し | 2.5次元・VTuber・関係性 | ★★☆ |
| 10 | インバウンド推し活 | 聖地巡礼・地方創生 | ★★★ |
| 11 | 推し活と働き方 | 推し活休暇・福利厚生 | ★★☆ |
11のトレンドを俯瞰すると、2027年の推し活は次の3つのキーワードに集約できます。
- 分散:推しの対象も担い手も、特定のジャンルや年代に偏らず広がる。男性、シニア、訪日外国人など新しい層が市場を押し上げる。
- 日常:ライブやイベントといった「ハレの日」だけでなく、暮らし・持ち物・移動・仕事など「ケの日」に推し活が入り込む。
- 共創:公式が提供するものを消費するだけでなく、デコ・概念推し・AI活用などを通じて、ファン自身が推し活を“つくる”側に回る。
この3つは互いに結びついています。推し活が日常に溶け込むほど、少額で楽しむライト層が参加しやすくなり、担い手が分散します。そして多様な人が参加することで、それぞれの解釈や表現が生まれ、共創型の推し活が広がっていく――という好循環です。
推し活市場が4兆円規模に成長した今、食品・飲料、旅行、コスメ、金融など、多くの業界が推し活との接点を模索しています。2026年の調査でも、「推し」をきっかけに商品を購入した経験がある人は6割に達しており、特に食品や飲料など日常的な消費カテゴリーで購買につながりやすいと分析されています。2027年に成果を出すためのポイントを3つ紹介します。
ポイント1:ライト層が参加しやすい「小さな入口」をつくる
年間出費の中央値が約4万円であることからわかるとおり、推し活人口の多くは少額で楽しむライト層です。高額な限定グッズだけでなく、コンビニで買える数百円のコラボ商品や、無料で参加できるスタンプラリーなど、気軽に参加できる入口を用意することが重要です。
ポイント2:ファンが「解釈」できる余白を残す
概念推しやデコ文化の広がりが示すように、ファンは完成品を受け取るだけでなく、自分なりにアレンジすることに喜びを感じます。推しカラーを選べるカスタマイズ商品や、自分で香りを調合する体験など、ファンが参加して完成する設計が支持を集めるでしょう。
ポイント3:権利とコミュニティへの敬意を忘れない
推し活マーケティングで最も避けたいのは、ファンの気持ちを軽視していると受け取られることです。IPホルダーやタレントの権利を守り、AIを使う場合もガイドラインを明確にすることが信頼につながります。また、転売対策や公平な抽選の仕組みなど、ファンコミュニティの健全性を守る姿勢も評価されるポイントです。
企業担当者向けチェックリスト
● ターゲットはコア層かライト層か、価格帯と導線は合っているか
● 商品やイベントにファンが参加・アレンジできる要素はあるか
● IPホルダーとの権利処理、AI利用時のルールは明確か
● 転売対策や公平性への配慮は十分か
● 訪日外国人やシニアなど新しい層への情報発信は用意できているか
推し活は日々の生活に活力を与えてくれる一方で、熱中しすぎると負担になることもあります。2027年も推し活を健やかに楽しむために、次の点を意識しておきましょう。
- 予算を決める:月ごと・年ごとの推し活予算をあらかじめ決めておくと、使いすぎを防げます。家計簿アプリで推し活費を分けて管理するのもおすすめです。
- 体調を優先する:遠征や徹夜での配信視聴が続くと、体調を崩す原因になります。睡眠や食事を後回しにしないことが大切です。
- ルールとマナーを守る:公式のガイドライン、会場や聖地となる地域のルールを守ることが、推しと推し文化を守ることにつながります。
- 比べすぎない:SNSで他のファンの出費額や遠征回数を見て焦る必要はありません。自分のペースで楽しむことが、長く推し続けるコツです。
Q. 2027年の推し活トレンドで最も注目すべきものは何ですか?
A. 最も注目されるのは「推しと暮らす」という日常化の流れです。ライブやイベントだけでなく、インテリアや日用品、移動、仕事など生活のあらゆる場面に推し活が入り込むと予測されます。推し活旅行や推し活×AIも、2027年に大きく伸びるトレンドです。
Q. 推し活の市場規模はどれくらいですか?
A. 推し活総研が2026年1月に実施した調査をもとにした推計では、推し活市場の規模は約4.1兆円です。推し活人口は約1940万人で、15〜69歳の約4人に1人が推し活をしている計算になります。
Q. 推し活にかかる費用の平均はいくらですか?
A. 2026年の推し活実態調査では、年間出費の平均は約21万円、中央値は約4万円でした。また、正社員を対象としたマイナビの調査では、1カ月あたりの平均は14,125円です。人によって金額の幅が大きく、少額で楽しむ人も多いのが特徴です。
Q. ぬい活とは何ですか?
A. ぬい活とは、推しのぬいぐるみ(ぬい)を持ち歩き、カフェや旅行先で一緒に写真を撮ったり、ぬい服で着せ替えを楽しんだりする推し活です。2025年のLabubuやミャクミャクのブームをきっかけに年代や性別を超えて広がり、2027年も「推しと暮らす」スタイルの中心的なトレンドになると予測されます。
Q. 推し活にAIを使っても問題ありませんか?
A. うちわのデザインやスケジュール管理など、AIは推し活の便利な道具になります。ただし、公式画像やタレントの写真を無断で加工・投稿することは権利侵害につながるおそれがあります。公式のガイドラインを確認し、ルールの範囲内で活用しましょう。
Q. 推し活休暇を導入している企業はどのくらいありますか?
A. マイナビの2026年の調査では、従業員の推し活を支援する制度を導入している企業は11.0%でした。従業員301名以上の企業では16.6%と、規模が大きい企業ほど導入率が高い傾向があります。
Q. これから推し活を始めるには何をすればいいですか?
A. まずは推しの公式SNSや配信をフォローし、無料で楽しめるコンテンツから始めるのがおすすめです。慣れてきたら、推しカラーを日常に取り入れる、聖地を訪れるなど、自分のペースで楽しみ方を広げていきましょう。
2026年のデータが示すとおり、推し活は人口約1940万人、市場規模約4.1兆円の巨大な文化に成長しました。2027年は、その推し活が「特別なイベント」から「毎日の暮らし」へと溶け込み、ぬい活・旅行・体験・デコ・AIなど多様な入口から、男性・シニア・訪日外国人まで幅広い人が参加する時代になると予測されます。
個人にとっては、予算や体調に気を配りながら、自分らしい推し活を見つけるチャンスです。企業にとっては、ライト層が参加しやすい入口と、ファンが解釈できる余白を用意し、権利とコミュニティを尊重することが成功の鍵になります。「分散・日常・共創」の3つのキーワードを意識して、2027年の推し活を楽しみましょう。
